数年前、私は幸せの発信源を一つ発見しました。
その当時、私は頭からつま先まで不幸でした。
誰もが経験する親しい人の不幸からです。
すべての音楽がノイズに聞こえました。
ご飯が喉を通りませんでした。
世界の色がくすんで見えました。
地球の重力が以前より重く感じました。
時間だけがこれを解決するだろうと思いました。
そして、つま先から頭まで不幸に染まった時だったからこそ、
ほんのわずかな幸せの発信源がわかったのです。
それは
それは、お風呂上がりの、みぞおちからです。
入浴している最中ではなく、脳でもなく、心臓付近でもありませんでした。
お風呂からあがり、しばらくたった頃、
この時間は本来、顔に化粧水を塗ったり、髪にドライヤーをあてたり気ぜわしくする時間。
椅子に座ってぼーっとしていると、
みぞおち辺りからだんだんと、熱くて濃い何かのパワーが湧いてきました。
それはとても心地よかったです。
不幸になる前はこのパワーを感じたことはありませんでした。
きっと幸福なときは体全体がこのパワーで満たされていたんだ。だからわからなかったんだ、と思いました。
当時はお風呂から上がるたびに、この現象を感じました。一回ではありませんので気のせいではありません。
そのことが私が完全に元に戻った原因ではありませんが、
やっぱり完全に元に戻るには時間が解決しましたが、
そのことが元に戻る兆しのように感じました。
完全に脱却した今でもたまに、
お風呂上りにみぞおちを意識したり、
感謝したりしています。